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緊急用シャワー・洗眼器とは

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緊急用シャワー(緊急シャワー、安全シャワー)とは、工場(有機溶剤などの薬剤を使用するような、化学工場、半導体工場など)や石油・天然ガスプラントや研究所などの作業現場にて化学物質などの有害物質に汚染してしまった際に、その場で洗い流すための装置です。

通常時では必要がないものですが、事故後に、最初に行う処置(弊社ではFirst Aid と呼んでいます。)は、大量のやわらかい水を浴びせることで、一刻も早く使用者についた有害物質を洗い落としつつ、化学反応などによる発熱を抑え、被害を最小限にとどめることです。

いざ作業者が汚染されてしまった際には病院で治療を受ける前の応急処置として機能します。 
シャワー・洗眼器を浴びた後は、医療機関等で適切な処置を受けてください。

法令、制度および指針により設置が求められる装置です。

日本国内でも1972年から特化則により、緊急用シャワー・洗眼器の設置が義務付けられました。

昨今のグローバル化により、国内企業であっても、海外の安全に関する規格へ対応が必要となり、各省庁からもMSDS 制度や、OSHMS 指針が示され、その運用の中で、緊急用シャワー・洗眼器の設置が必要なケースが増えています。

代表的な関連法令、指針、認定など

  • 化学物質排出把握管理促進法(化管法)SDS制度(旧MSDS制度)
  • 労働安全衛生法(特定化学物質障害予防規則(特化則) 、石綿障害予防規則、リスクアセスメント実施記義務、労働安全衛生マネジメントシステム(OSHMS))

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次のような物質を使っていませんか?

msds

これらの物質は化学物質排出把握管理促進法が定める(M)SDS制度の対象物質になります。

化管法SDS(Safety Data Sheet : 安全データシート)制度(旧MSDS制度)

化管法SDS(Safety Data Sheet : 安全データシート)制度※とは、事業者による化学物質の適切な管理の改善を促進するため、化管法で指定された「化学物質又はそれを含有する製品」(以下、「化学品」)を他の事業者に譲渡又は提供する際に、化管法SDS(安全データシート)により、その化学品の特性及び取扱いに関する情報を事前に提供することを義務づけるとともに、ラベルによる表示に努めていただく制度です。取引先の事業者から化管法SDSの提供を受けることにより、事業者は自らが使用する化学品について必要な情報を入手し、化学品の適切な管理に役立てることをねらいとしています。

※ SDSは、国内では平成23年度までは一般的に「MSDS (Material Safety Data Sheet : 化学物質等安全データシート)」と呼ばれていましたが、国際整合の観点から、GHSで定義されている「SDS」に統一いたしました。また、GHSに基づく情報伝達に関する共通プラットフォームとして整備した日本工業規格 JIS Z7253においても、「SDS」とされております。
出典:(経済産業省)化学物質排出把握管理促進法関連リンク (独立行政法人製品評価技術基盤機構)有害性情報提供サイトリンク

特定の化学物質の適切な管理の改善を促進するために、SDS(安全データシート)制度として化学物質の性状、および取り扱いに関する情報の提供が義務づけられています。
提出する情報の中に、「応急処置」という項目があります。
吸引した場合、皮膚にかかった場合、眼に入った場合、飲み込んだ場合等の対処方法を記載する必要があります。
SDSとして指定されたものの中には、取り扱いの際に、作業者の安全を確保するために、緊急用シャワーの設置や洗眼器の設置が求められているものがあります。  

緊急用シャワー・洗眼器の設置とリスクアセスメントについて

平成28年6月1日に施行されたリスクアセスメントに関する法改正において、リスクアセスメントの実施が義務化され、対象化学物質の範囲も拡大しました。

詳細はこちら(2016年6月1日、弊社サイト内のお知らせ「緊急用シャワー・洗眼器の設置とリスクアセスメントについて」)  

日本での緊急用シャワー&洗眼器の設置義務(設置基準)

日本では1970年に労働省により、「特定化学物質等の障害予防規則(通称、特化則)」が定められました。第38条にて、先に示したような応急処置を行うために必要な緊急シャワー&洗眼器の設置が義務づけられました。 (*平成18年より名称が「特定化学物質障害予防規則」に変わりました。特定化学物質から石綿の記載がなくなりましたが、「石綿障害予防規則 第31条」において、石綿をあつかう際に、緊急シャワー&洗眼器の設置が義務づけられました。) しかし、特化則は設置義務をうたうだけで、抽象的であり、具体的な基準は後述するANSI規格が事実上の国際規格となっています。  

JCI認証についてはこちら

緊急用シャワー・洗眼器の必要性能とは?

では有害物質に汚染してしまった際、水で洗い流せればなんでもいいのでしょうか。

例えば、「トリクロロエチレン」の応急処置の 記載例では……

4.応急措置皮膚に付着した場合: 汚染された衣類を脱ぐこと。 皮膚を速やかに洗浄すること。 多量の水と石鹸で洗うこと。 医師の手当、診断を受けること。 汚染された衣類を再使用する前に洗濯すること。目に入った場合: 水で数分間、注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 眼の刺激が持続する場合、気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。厚生労働省トリクロロエチレンMSDS記載例

 特に目に入った場合には……

目に入った場合: 水で数分間、注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 眼の刺激が持続する場合、気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。

ここで、ちょっと考えてみてください。
・「大量の」とはどれぐらいの量でしょうか?
・「正常な流水」とは、どんな水でしょうか?

実はこのような疑問に答えられるような規格は現在の日本にはありません。

ANSI規格とは

アメリカ規格協会(ANSI)が定めた規格を指します。ANSIがさだめた規格はANSI規格と呼ばれ、日本の日本工業標準調査会が定めるJIS規格に相当するものです。

ANSIはISO(International Organization for Standardization)などの国際規格に対して、アメリカを代表する機関です。

アメリカ国内や世界におけるアメリカの国際競争力の活性化を促進 するために様々な規格を査定、管理、承認することをミッションとしています。

出典:(アメリカ規格協会)リンク 

米国のANSI規格 ANSI Z358.1とは?

緊急用シャワー・洗眼器についての規格は、米国規格協会ANS(*1)によって規格ANSI Z358.1「緊急用洗眼器とシャワー装置に関する米国規格(*2)」が制定されています。

1981年に初版が制定されてから、改訂を重ねて現在も維持されている歴史のある規格です。

内容についても性能要求、仕様、取扱方法、検査、メンテナンス、トレーニングについて具体的に規定しており、名実ともに世界的に認知されている規格です。

日本国内では、緊急用シャワー・洗眼器の性能についての国内規格等は制定されておりませんが、仕様についてはANSIZ358.1にしたがうケースがほとんどです。
(*1)American National Standards Institute
(*2)American National Standard for Emergency Eyewash and Shower Equipment

ANSI Z358.1基準で定められている緊急用シャワー&洗眼器

設置場所など

  • 容易に利用できる場所で常に照明で明るく照らされている場所に設置すること
  • 緊急用シャワー ・表示板は見やすい場所に設置すること
  • 温水と冷水が混合されて、ぬるま湯、適温水が供給されることが最良。
    ※急な冷水を浴びると心臓まひ等の恐れがあります。
  • 十分な床排水が必要。 ※汚染された衣類等は、規制、条例等に従って処分すること  

洗眼器

  • 単一動作で1秒以内に操作できること。
    ※両目まぶたを親指と人差し指で開き、目の表面全部とまぶたの裏側に水が行き渡るよう眼を動かしながら洗える。
  • 少なくとも15分間、持続して流水が確保できること。
    ※ゆっくり反応する化学物質もあるので、眼科医を必ず受診する。
  • 給水圧力0.2MPa以上、1.5L/min以上の流量を確保しなければならない。
  • 週に1度の通水テストを実施すること。

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POINT● なぜ柔らかい水流が必要なのか

薬品で侵されて弱くなっている眼を刺激のある水流で洗うと、かえって眼を損傷するおそれがあります。
大量の水で一刻も早く薄めるといったイメージです。
洗眼器の配管内部にフローコントロールゴムが内蔵されており、流量が出過ぎないように制御していますので、いつでもプッシュプレートを全開にすることができます。

緊急用シャワー

  • 罹災場所から10秒以内に到着できること。
  • トライアングルの引き棒を引くことで、1秒以内に作動しなければならない。
    ※化学物質や有害物質に接触した衣類はすべて脱ぐ。
  • 少なくとも15分間、持続して流水が確保できること。
    ※ゆっくり反応する化学物質もあるので、眼科医を必ず受診する。
  • 給水圧力0.2MPa以上、75.7L/min以上の流量を確保しなければならない。
  • 週に1度の通水テストを実施すること。

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POINT●なぜ大型のシャワーヘッドが必要なのか

薬品で侵されて弱くなっている身体を刺激のある水流で洗うと、かえって損傷するおそれがあります。
大量の水で一刻も早く薄めるといったイメージです。
75.7Liter/minの水流は想像以上に勢いがありますので、小さい穴のシャワーヘッドではなく、大きい穴のシャワーヘッドを使って衝撃を和らげています。

防護服

MSDS制度においては、上記緊急用シャワーと同様に、防護服についても使用が求められています。
日本エンコンの防護服は、国内メーカーと共同開発を行った生地で生産しています。
必要なレベルに合わせた製品を選択いただけます。

MG防護服